●11月5日 KEIKOのほうぼう日記 Vol.15●



 ホント、急に寒くなってしまいましたね!
 ちょうど寒さがピークの時、私は島根県の最北端、
 出雲大社のまだ奥地にある日御崎神社に抱かれる
 ように一夜を過ごしていました。北の風と西の風が
 出遭う場所で、一晩中風のぶつかり合う音と激しい
 波音が鳴り止みませんでした。
 滞在した民宿にある、「島根のむかしばなし」
 「島根の歴史」なんかに目を通して早くに布団に潜り込みましたが、
 目をつぶって音だけ聞いていると、海の中で居るような・・・
 島根に集まってきた神々の酒盛りを聞いているような・・・なんとも不思議な
 感じでした。
 
 翌朝早くに目が覚めたので、東洋一高いと言われている灯台の方まで散歩に
 でかけました。さすが出雲の国、雲のグラデーションがみごとで、まるで
 神が空に絵を描いたようでした。激しくぶつかる波によってできた岩や岸壁の
 侵食も見事で、どこを切り取っても絵のようなのです。ホント神のしわざと
 しか思えないような風景に心動かされました。その朝の風景に感動して佇んで
 いると、水平線に空と海を結ぶように虹がかかったんですよ!
 日本海は寒くて暗いイメージがあったので、「なぜこんな所にきたんだろう?」
 と思っていましたが、この厳しさがあるが故の風景なんだなと。
 
 一日中どんより雨が降ったり止んだり黒い雲が空を覆ってたので、夕日になんの
 期待もしてなかったのですが、水平線に薄っすらピンクの山が出来たなと思って
 いると、風にどんどん変えられていく風景がまた一変して、真っ赤に熟れた果実
 のような今までに見たことの無いぐらい大きな夕陽が姿を現したのです。
 その夕陽がちょうど海に潜り込んでいく瞬間は、冷たい海に熱い命が注ぎ込まれ
 たような、ジュ--ッと音が聞こえそうな・・・・・ああ!なんとも言えない感動
 でした。
 ランボーの詩が途切れ途切れに頭の中でぐるぐると舞っています。
 まるでウミネコが飛び交うように・・・。
 南の島でも見れなかった夕陽が海に触れる瞬間、私は北の海でそれを見ました。

 一般には10月は神無月と呼ばれていますが、出雲の国では旧暦の10月は神在り月
 と言われているそうです。